NARUTO if ~ 熱血 落ちこぼれの章 ~第2話

 第2話「きっかけ」


次の日の朝、母は忍者アカデミーの入学願書を貰いに出掛けた。


 父は、いつもの様に店を開ける。

 何とも清々しい日であった。


 いつもの様に、仕事をこなす父。

 息子のリーは、近所の中華飯店の娘 テンテンと近くの公園へ

遊びに行ってしまった。

 今のお客さんも、髪を切り終え帰った処で、順番待ちのお客さんも居ない。

 静かな時間、床に散らばった髪の毛を、箒で集めながら 子供達を浮かべた。

「そう言えば、テンテンちゃんも、アカデミーに入学するんだったな。

ま、あそこは歴とした忍の一族だもんなぁ。」

ため息のように、ブツブツと独り言を始める。


 そんな時、母が願書を持って帰って来た。

「本当、テンテンちゃんが、一緒で良かったわ。」


ハッとして、我に返る父。

バツの悪そうに、

「そ、そうだな。」


「なァに?」と母が微笑する。


「い、いや・・・。

 そんな事より、願書は ちゃんと貰えたのか?」

「ええ。ほら、ここに。」母は、手に持った願書の入った封筒を差し出した。


「やれやれ。

 処で、リーの奴は 何でまた、忍者になんか成りたいだなんて言い出したんだ?」


「ふふ、ほら、アレですよ。

 この前、あの時の事を話してあげたでしょう。」


 あの時・・・それは 数年前、まだリーが1歳の時だった。

 木の葉の里全体を、大災害が襲ったのだ。



 そう、九尾の狐 襲撃事件である。


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